中央執行委員長 伊藤高敬 |
新年あけましておめでとうございます。
令和３年の新年を迎えるにあたり、年頭のご挨拶を申し上げますとともに、旧年中に賜りました日本赤十字新労働連合会の諸活動に対する組合員の皆様のご支援ご協力に心より御礼申し上げます。
令和二年度賃金交渉は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、人事院による賃金引上げ勧告は「据え置き」と数年間続いた賃上げの流れが止まってしまいました。その流れを受け本社も「据え置き」と回答がありました。要求額定昇込み三・〇％(一万千二百円)とはかけ離れた回答であり、コロナ禍の最前線で働く職員に対する回答としては不十分と思われることから、諸手当の改善などを要求し、未だ交渉状態にあります。ぎりぎりまで交渉を継続していきたいと思っています。
さて、昨年は本社より、「Ｒプラン」の提案を年初に受けました。「Ｒプラン」は、今までの就業規則を抜本的に見直す大改革であり、俸給・諸手当・退職金全てに関わる、職員の生活に多大な影響がある提案となります。しかしながら、新型コロナの影響で、ブロック会議や中央委員会等、計画していた招集型の会議が実施できない状況となり、第１回中央委員会は中止せざる負えない社会情勢もあり、Ｗｅｂによる代表中央委員会の実施となりました。ブロック会議も十分に出来ない中での会議だったため、代表中央委員の方皆様には大変なご苦労をお掛け致しました。その後も新型コロナ感染症は終息の兆しが見えず、ますます感染者数が増加しており、二千二十年中の中央委員会はすべてWeb開催となりました。重大な審議事項がありながら、十分な審議が出来ていないなか中央執行部として、当初より本社の提案は就業規則の不利益変更であり、コロナ禍でのリモート会議では組合内部で十分な審議も難しいため延期を求めてきた結果、「Ｒプラン」を「俸給」・「諸手当・退職金」と二つに分け、開始時期を「俸給」については先延ばしにする提案まで、本社から引き出すことが出来ました。このような機関決定によらない本社と継続協議する方針に舵をとり交渉してきたことは、全国定期大会にて承認されたスローガンに従ったものであることをご理解いただきたく存じます。今回のような大きな提案があった場合に、定期的なブロック会議・中央委員会、紙面による速報のみで情報伝達していくだけでは十分ではなかったと痛感しております。今後はＷｅｂを通じた情報展開を通じて、組合員の皆様とより身近に意見交換ができるような体制作りも今後の課題になると考えております。新年を迎え、臨時の中央委員会において、日赤新労の「Ｒプラン」についての最終的な審議を行うことになります。昨年、「夏季特別休暇の年次有給休暇への変更」、「賞与の二層化」の提案に対して、「協定破棄」期日ぎりぎりのところで回避し、日赤新労60年の歴史とも言える協約を守ることを選択することとなりました。「Ｒプラン」は60年の歴史の中でも非常に大きな就業規則の変更になります。筆頭組合として今後の組合の発展のためにも、重大な決議をすることになります。本社交渉をしてきたことを定期大会で承認されたスローガンに従ったと先に述べましたが、闘争方針にも従い行動してまいります。今、この時、執行委員長を務めることに改めて身の引き締まる思いで、新年を迎えることになりました。
我々連合体は、引き続き諸先輩方々が築き上げた「労使協調・良識ある組合活動」の基本路線を受け継ぎ、常に時代の変化を見据えながら問題に的確に対応していかなければなりません。また、今後もより一層組織の活性化を図り、諸要求を運動に反映させるために、「統一と団結の力」を最大限発揮し、組織の拡大と組合運動の強化を共通の認識とし、更なる躍進を続けていく決意のもと、活力あふれ魅力ある組織を築き上げていかなければならないと考えております。組合は組織力であり、組合員の皆様で築き上げるものと思っております。本年も信念は変わりなく「職員処遇の統一」を念頭に鋭意交渉を行ってまいります。そのためにも組合員皆様のお力が必要であります。さらなる組合活動ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
本年も日本赤十字新労働組合連合会に対する一層のご支援をお願いするとともに、皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念し、新年の挨拶に代えさせていただきます。
令和３年１月１日
日本赤十字新労働組合
執行委員長 伊藤高敬 | 
