中央執行委員長　山田　隆幸

　謹んで新年のお慶びを申し上げます。組合員の皆様には、幸多き新春をお迎えのことと存じます。年頭にあたり、ご挨拶申し上げます。
政府の月例経済報告によると、日本経済は物価が持続的に下落する「緩やかなデフレ状況にある」と正式に発表されています。つまり、不況の最中ということになります。これまでの日本の景気を振り返ると、幾度となく不況の荒波を乗り越えてきており、不況を乗り越えることにより経済発展を成し遂げてきたように思います。人は苦境に立つと、それを乗り越える術（すべ）を考え、成長するとも言えるのではないでしょうか。
完全失業率が五パーセント後半と高く推移しているなかで、労働組合に加入する組合員数が増加傾向にあるとの報道もありますが、昨年の政権交代が早く国民の生活の安定につながることを願うばかりです。
さて、日赤でもリストラこそないものの、施設の経営不振は続いており、働けども収入は伸びない状況となっています。このようななかで、期末勤勉手当に関しては、給与要綱第三五に「財政の範囲内において社長の承認を得て所属長が定める」とあることから、施設の経営不振を理由に人件費を削減することを社長も承認している現実があります。日赤新労に加盟する単組の支給についても、足並みの揃わない状況に陥っていることは大きな問題であると感じており、統一要求の原点を考え直すことも視野に入れて、対応を急がなくてはならないと考えるところです。
組合員を守るべく、今こそ、更なる団結が求められています。真の労使協調とは、法令遵守が確立された上での業務遂行の協調であり、共存繁栄が求められます。施設の繁栄なくしては組合も前進できません。
我々日赤新労は、社内規則の遵守と確実な規則の遂行の両立を求め、秩序ある組合活動を展開していかなければなりません。ここでもう一度、組合の存在意義を見つめ直し、組合活動の原点を考え直しましょう。そして、それが組織の拡大に結びつくことを願わんばかりです。